文学その6

『青空文庫』にある作品を『Google Translate』で英訳してみました。

玄鶴山房:芥川 龍之介(1-50)/421

玄鶴山房 Genzuru Yamabo 芥川龍之介 Ryunosuke Akutagawa 一 one ………それは小ぢんまりと出来上った、奥床しい門構えの家だった。 ……… It was a small house with a deep gate. 尤もこの界隈にはこう云う家も珍しくはなかった。 However, such houses were n…

結婚難並びに恋愛難:芥川 龍之介(1-79)/79

結婚難並びに恋愛難 Marriage difficulties and romance difficulties 芥川龍之介 Ryunosuke Akutagawa あなたがたはゼライイドの話を知つてゐますか? Do you know the story of Zeraid? ゼライイドは美しい王女です。 Zeraid is a beautiful princess. 何…

軍艦金剛航海記:芥川 龍之介(145-209)/209

これは其の後の事だが、夕飯をすませて、士官室の諸君と話してゐると、上甲板でわあと云ふ聲が聞こえた事がある。 This was after that, but when I had dinner and talked to the officers in the officer's office, I heard a voice on the upper deck. 何…

軍艦金剛航海記:芥川 龍之介(97-144)/209

「遠流びと舟に泣く夜や子規。 "Night and Shiki crying in exiles and boats. と云ふんだ。 I said. S君の事をよんだんだがね。」 I read about Mr. S. " 二人は低い聲で笑つた。 The two laughed with a low voice. さうしてもう一度海を見て空を見て、そ…

軍艦金剛航海記:芥川 龍之介(44-96)/209

上から見てゐると、抛りこむ度にその細い綱が生きもののやうに海の上でうねくつた。 Seen from above, the thin rope swelled on the sea like a living creature every time it sank. その先につけてある分銅が、まだ殘つてゐる日脚に光つて、魚の跳ねるや…

軍艦金剛航海記:芥川 龍之介(1-43)/209

軍艦金剛航海記 Warship Kongo Voyage 芥川龍之介 Ryunosuke Akutagawa 一 one 暑いフロックを夏の背廣に着換へて外の連中と一しよに上甲板へ出てゐると、年の若い機關少尉が三人やつて來て、いろんな話をしてくれた。 When the hot flock was changed into …

久米正雄氏の事:芥川 龍之介(1-30)/30

久米正雄氏の事 About Masao Kume 芥川龍之介 Ryunosuke Akutagawa 久米は官能の鋭敏な田舎者です。 Kume is a sensual redneck. 書くものばかりじゃありません。 It's not all about writing. 実生活上の趣味でも田舎者らしい所は沢山あります。 There are …

久米正雄:傚久米正雄文体:芥川 龍之介(1-25)/25

久米正雄 Masao Kume ――傚久米正雄文体―― --Masao Kume style-- 芥川龍之介 Ryunosuke Akutagawa ……新しき時代の浪曼主義者は三汀久米正雄である。 ‥ …… Masao Kume, the romanist of the new era. 「涙は理智の薄明り、感情の灯し火」とうたえる久米、真白…

久保田万太郎氏:芥川 龍之介(1-55)/55

久保田万太郎氏 Mantaro Kubota 芥川龍之介 Ryunosuke Akutagawa 僕の知れる江戸っ児中、文壇に縁あるものを尋ぬれば第一に後藤末雄君、第二に辻潤君、第三に久保田万太郎君なり。 Among the Edo children I know, if you look at things related to the lit…

首が落ちた話:芥川 龍之介(171-215)/215

あいつはまた身の上話をしても、なかなか面白い事を云っていた。 Even if he talked about himself again, he said something quite interesting. 殊にあいつが頸に重傷を負って、馬から落ちた時の心もちを僕に話して聞かせたのは、今でもちゃんと覚えている…

首が落ちた話:芥川 龍之介(134-170)/215

その蒼い※気の中に、点々としてかすかにきらめくものは、大方昼見える星であろう。 The blue * The ones that sparkle in the air are mostly stars that can be seen in the daytime. もう今はあの影のようなものも、二度と眸底は横ぎらない。 Now, even so…

首が落ちた話:芥川 龍之介(86-133)/215

しかもその瓶の底には、泡の集ったような雲がどこからか生れて来て、またどこかへ※然と消えてしまう。 Moreover, at the bottom of the bottle, a cloud that looks like a collection of bubbles is born from somewhere, and then disappears. これが丁度…

首が落ちた話:芥川 龍之介(42-85)/215

――と思った時、何小二の頸のつけ根へは、何とも云えない、つめたい物が、ずんと音をたてて、はいったのである。 ――When I thought about it, something I couldn't say, something I wanted to squeeze, made a noise at the base of my neck. ―――――――――――――…

首が落ちた話:芥川 龍之介(1-41)/215

首が落ちた話 The story of the neck falling 芥川龍之介 Ryunosuke Akutagawa 上 Up 何小二は軍刀を抛り出すと、夢中で馬の頸にしがみついた。 Koji pulled out his Guntō and clung to the horse's neck crazy. 確かに頸を斬られたと思う――いや、これはし…

孔雀:芥川 龍之介(1-21)/21

孔雀 peacock 芥川龍之介 Ryunosuke Akutagawa これは異本「伊曾保の物語」の一章である。 This is a chapter of the different book "The Story of Isoho". この本はまだ誰も知らない。 No one knows this book yet. 「或鴉おのれが人物を驕慢し、孔雀の羽…

金将軍:芥川 龍之介(56-106)/106

金応瑞は大いに吼りながら、青竜刀の一払いに行長の首を打ち落した。 Rui Kino barked a lot and shot down the head of the line chief with a payment of the blue dragon sword. が、この恐しい倭将の首は口惜しそうに牙を噛み噛み、もとの体へ舞い戻ろう…

金将軍:芥川 龍之介(1-55)/106

金将軍 General Kim 芥川龍之介 Ryunosuke Akutagawa ある夏の日、笠をかぶった僧が二人、朝鮮平安南道竜岡郡桐隅里の田舎道を歩いていた。 One summer day, two monks wearing hats were walking on a country road in Kirisumi-ri, Tatsuoka-gun, South Py…

疑惑:芥川 龍之介(249-283)/283

私はまるで人目を偸んで、大罪悪を働こうとしている悪漢のような気が致しました。 I felt like a villain trying to commit a great guilt in the eyes. いや、ような気ではございません。 No, I don't feel like it. 実際私は殺人の罪悪をぬり隠して、N家…

疑惑:芥川 龍之介(222-248)/283

しかしまだ私には、「あの場合妻を殺さなかったにしても、妻は必ず火事のために焼け死んだのに相違ない。 But still to me, "Even if I didn't kill my wife in that case, she must have been burnt to death because of the fire. そうすれば何も妻を殺し…

疑惑:芥川 龍之介(179-221)/283

それを見た時、私は急に胸がはずみ出しました。 When I saw it, I suddenly burst into my chest. 私の耳もとでは誰かが嬉しそうに嘲笑いながら、「それだ。 Someone happily ridiculed in my ears and said, "That's it. それだ。」 That's it. " と囁くよ…

疑惑:芥川 龍之介(156-178)/283

当時の私はその原因が、全く私の臆病に根ざしているのだと思いました。 At that time, I thought that the cause was completely rooted in my timidity. が、実は単に臆病と云うよりも、もっと深い所に潜んでいる原因があったのでございます。 However, in …

疑惑:芥川 龍之介(102-155)/283

それが長い長い間の事でございました。 It has been a long time. ――その内にふと気がつきますと、どこからか濛々とした黒煙が一なだれに屋根を渡って、むっと私の顔へ吹きつけました。 ――When I suddenly noticed it, somewhere, a smoky black smoke cross…

疑惑:芥川 龍之介(70-101)/283

――――――――――――――――――――――――― ―――――――――――――――――――――――――― ちょうど明治二十四年の事でございます。 It was the 24th year of the Meiji era. 御承知の通り二十四年と申しますと、あの濃尾の大地震がございました年で、あれ以来この大垣もがらりと容子が違って…

疑惑:芥川 龍之介(34-69)/283

ようやく最初のショックから恢復した私は、その男がこう弁じ立てている間に、始めて落着いて相手を観察した。 I finally recovered from the first shock, and while the man was arguing, I calmed down and observed the other person for the first time.…

疑惑:芥川 龍之介(1-33)/283

疑惑 Suspicion 芥川龍之介 Ryunosuke Akutagawa 今ではもう十年あまり以前になるが、ある年の春|私は実践倫理学の講義を依頼されて、その間かれこれ一週間ばかり、岐阜県下の大垣町へ滞在する事になった。 It's been about 10 years ago now, but in the s…

教訓談:芥川 龍之介(1-44)/44

教訓談 Lessons learned 芥川龍之介 Ryunosuke Akutagawa あなたはこんな話を聞いたことがありますか? Have you heard such a story? 人間が人間の肉を食つた話を。 The story of human beings eating human flesh. いえ、ロシヤの飢饉の話ではありません。…

凶:芥川 龍之介(1-45)/45

凶 Bad 芥川龍之介 Ryunosuke Akutagawa 大正十二年の冬(?) Winter of Taisho 12 (?) 、僕はどこからかタクシイに乗り、本郷通りを一高の横から藍染橋へ下らうとしてゐた。 , I got on Takushii from somewhere and tried to go down Hongo-dori from the…

着物:芥川 龍之介(1-55)/55

着物 kimono 芥川龍之介 Ryunosuke Akutagawa こんな夢を見た。 I had such a dream. 何でも料理屋か何からしい。 Everything seems to be a restaurant or something. 広い座敷に一ぱいに大ぜい人が坐つてゐる。 A large number of people sit in a large t…

木曽義仲論:芥川 龍之介(760-803)/803

而して彼は是が為に、天下の嘲罵を蒙りたり。 Therefore, he suffered a ridicule of the world for the sake of it. 然りと雖も、彼は唯、直情径行、行雲の如く流水の如く欲するがまゝに動けるのみ。 However, he wants to be like running water like a st…

木曽義仲論:芥川 龍之介(717-759)/803

百難を排して一世を平にし、千紛を除いて大計を定む、唯大なる手の人たるを要す。 It takes a great hand to eliminate all the troubles, flatten the world, and set the grand total except for the thousand powders. 片雲を仰いで風雪を知り、巷語を耳…